F.I.R.E.を最終目標として投資している人が増えているようです。
かつては、『利子生活者』
ちょっと前までは、『不労所得生活者』
今では『F.I.R.E.』とだんだんカッコイイ呼び名に遷り変わってきていますね。
名前は変わっても、基本は大昔からの『利子生活者』への道程と同じです。
前回に引き続き『配当生活者』を夢見て東京電力への集中投資を行い、『東日本震災』で夢破れてしまったタヌキが『F.I.R.E.』について解説します(過去記事をご参笑ください)。
前回記事から期間があいたので、前回記事から通してお読みいただけると幸いです。
③ お金がかかる趣味を持っている人
解説:『F.I.R.E.生活』に限らず、早期リタイア者に共通していえることですが・・・
時間があります。暇が出来ます。
それはそうです、そうなるように早期リタイアするのですから(笑)
でも同世代の友人なども普通に働いていれば、仕事をしている間は貴方に構ってはくれません。
リタイア時期が早期になればなるほど、体力がある時期に時間(ヒマ)が出来るのです(オメデトウ)。
『優雅なリタイア生活』をしている人たちには、それなりのコミュニティ(ロータリークラブとか)が存在しますが、FIREさんたちのためのコミュニティの大きなものは・・・
見つかりませんでしたm(._.)m
現代ではコミュニティもネット活動(交流)に限定すれば組織の維持などにお金がかかるようなことはないでしょう。
しかし、しがらみに囚われない生活を目指して『F.I.R.E.生活』にたどり着く人も多いでしょうから、まず造ろうと思い立つ人がいないのかもしれません。
そういったFIREさん向けコミュニティを造って「一儲けを画策する商法」もあるかもしれませんが・・・財布のひもが固いFIREさん相手の商売はニッチではありますが高難度ですね(笑)
FIREさんにとって、お金のかからない趣味であれば没頭するには最高の環境なのですが、「お金のかかる趣味を持ち、時間もたっぷりある」というのは、生活破綻の危機要素になり得ます。
無趣味だったはずの人も寂しさのあまり「ネットゲームにはまって重課金・・・」などといった生活を始めれば、再就職を検討する日は近いと考えてよいでしょう。
④節約生活を続けるとストレスが溜まる人
解説:無数に存在する株投資ブログ・・・同じく、節約生活系ブログもたくさんあります。
単純に考えれば、節約系ブログを見る人が多いこと、多くの人が興味を持っていること、ということです。
そういった人たちは節約生活で溜まるストレスは少ない傾向にあります。
ブログの作者も読者も、節約を楽しんでいるような気さえします。
貴方も節約を楽しめるような性格なら、貴方「お一人様でFIREさんになる」ことには全く問題はありません。
問題は、貴方に家族がいる場合は、投資資金の捻出やリタイア生活に必要な配当金額をしっかり考えていく必要があるということです。
想定される配当収入で暮らすのに貴方にとっては気にならない生活レベルでも、家族にとっては「惨めな生活」に映ってストレスになってしまうかもしれません。
貴方自身は生活に満足できる最低限の配当を見込めるだけの投資資産を蓄えて始める『F.I.R.E.』とはいえ御家族には『極貧生活(と家族が思ってしまう生活水準)』と捉えられてしまえば、せっかく目標を達成しても家庭生活としては長続きしません。
『リタイア後の時間とお金の使い道』、特にリタイア後の出費を事前に考えて目標投資額を決定しなくてはなりません。
特に家庭のある人はよく家族の意見に耳を傾ける必要があります。
単純に毎月の手取り生活費だけではなく、年金や社会保険、臨時支出など目に見えない支出もカバーする場合、F.I.R.E.生活準備に必要とされる額は思ったより多いものです。
心のゆとりを持てるような配当金額を目標にしたいものです。

⑤投資のリスクに耐えられない人
解説:これは根本的な話ですが、どのような投資であれ『投資にはリスクはつきもの』です。
株式であれ債券であれ、不動産、金や美術品など全ての投資対象は毎日その価値が変動します、当然のことですがF.I.R.E.生活の源である運用資産の価値も刻々と変化します。
幸運に恵まれて右肩上がり相場なら、運用利回り4%を確保して、おまけに運用資産価値も上昇するなど、まさに投資家の春を実感できるのですが・・・
NY市場に関していえば「長期的には上昇傾向となる」と、みんなが言っています。
タヌキもそれに異論はありませんが、中・短期的には何が起っているのか解らないくらいに暴落してしまうことも多々あります。
「値上がりが期待できず、大金持ちにはなれない」という配当重視銘柄も「その短所に反して安定が確保される」・・・という例外はなく、市場に出ているものは全面安に見舞われます。
程度の差こそあれ、額面資産が下がっていくことは避けられません。
FIREさんが買う銘柄は、「ハイリスク(株式だから)・ローリターン(値上がり益は望めず、配当しかあてにできないから)」に偏ってしまう傾向が強いのです。
脂汗をかいてしまうような暴落相場には、株を持ち続ける限りこの後も何度も直面していくことになるでしょう。
理性では持ち続けるべきだと判断していても、資産価格が減っていく恐怖に耐えきれず投げ売りしたくなる衝動・・・
これに負けてしまえば、これまで積み上げていたものが一気に消え去ります。
そんな衝動を抑えきれない、投資リスクに耐えられない人は目標とする運用資産額の達成も難しいかもしれません。
ただし、これは投資経験が長ければ長いほど『短期の株価変動に対する図太さ、鈍感さ』が身についてしまうものです。
ある意味克服可能な要素といえます。
投資初心者は仕事中でも持ち株の価格が気になって、仕事が手につかない(トイレでスマホをみている)ような人もいるようです。
本業に差し支えるほど気になってしまうようなら、それはリスクを取り過ぎているということでしょう。
リスク資産に投資するなら、最初は割合少なめの金額から始めることをおすすめします。
大丈夫、少しずつ感覚が麻痺してきます(笑)
価格変動の大きい投資への資産配分を減らすなど、自分の性格や投資経験に合わせた投資配分にアレンジが出来る・・・それは個人投資の唯一の武器でもあります。
とにかく『トバナイ投資』を心がけ、心身を図太く鍛えていくしかないのです。
特にF.I.R.E.投資で留意すべきなのは、予定利回りにあたる「配当金額が入ってくるか」の一点のみに留意し、短期的な投資資産の時価に振り回される必要など無いのです。
減配・無配にならないように(そういった情報が入ったら売り逃げる)は常に注意を払う必要がありますが。
●まとめと考察
上に挙げたように、「向き不向き」の「不向き」を先に書いてみました。
思ったより、ボーリュームが増し読み返すと辛かったので2分割して載せています。
F.I.R.E.投資は、昔からある配当生活という概念に、ミニマリズム(最小限主義)の要素を加えたところが新鮮だと思います。
このライフスタイルを紹介した本『FIRE 最強の早期リタイア術―――最速でお金から自由になれる究極メソッド』が発行されたのは2020年3月です。
この本の著者である『クリスティー・シェン氏とブライス・リャン氏』がどのような市場環境下で運用資産を積み上げていったか・・・おそらくもっと株価が安い時期からこつこつと積み上げていったのでしょう。
2021年4月現在、NY市場は高値更新もあり割高感も感じられる状況です。
また、コロナ対応などへの緊急措置発動など『各国中央銀行の金融施策が株価を押し上げている感』が強く、今後起るであろう『金融施策転換期』には大きな混乱が生じるリスクを市場自体が含んでいます。
この本を読んだ投資家たちが、これから彼らを追いかけてF.I.R.E.を再現できるのか・・・
タヌキの、なんとなく感想ですが、
今の市場は決して楽観視できるものではなく、著者のやったことをそのまま完全再現するには少し難易度は高くなっていると思います。(※単なるタヌキの感想です。投資は自己責任で・・・)
高配当株は安いときに仕込めればさらに利回りが良好になります。
高値の局面で仕込めば、利回りはその分低くなり必要投資額が増えるわけです。
貴方が「現在(の投資対象)は右肩上がりの最中、買って買って買いまくるぞ~」とお考えの方、頑張ってください(※単なるタヌキの感想です。投資は自己責任で・・・)
注意していただきたいのは、配当金への課税、社会保険や年金負担は思いの外大きいものだということです。
特に給与所得の方は社会保険料が給料天引きになっていますので普段はなじみのない支出がリタイア後に見えてきたりしますのでご用心を、国民年金(40万弱/2年→20万円/年)・国民健康保険(市町村によって異なりますが、田舎だと一人年間で5万円弱/年?)等・・・リタイア実行前に計算してみてください。
そこを失念しないように、必要な配当金額を算出して目標投資金額を逆算してみてください。
つまり、お一人様が年間240万円で生活したい場合は
生活費240万+国民年金約20万+市町村によって異なる(国民健康保険約5万+住民税)の運用益が必要になります。
仮に、国民年金+国民健康保険 の25万円を4%ルールに沿って、必要な投資金額を算出すると、25万円/4%=625万円
生活費の240万円を生み出せる、240万円/4%=6,000万円とあわせて、6,625万円を手取り4%となるような運用をしなくてはなりません
単純に240万円に4%ルールと考えるよりも10%以上の運用資金を用意する必要があるわけです。
タヌキの里周辺の人里には、年金と畑の作物で慎ましく暮らしているお年寄りたちがいっぱいいます。
その姿を見ていると「年金分+α」の配当所得が確保できれば、ミニマリズムな生活が送れるのかもしれないと思えてきます。若さと体力にある人が、お年寄りたちと同じような(いい意味で寂れた)生活を生涯出来るのかは微妙ですが・・・
次回は、メリットを挙げますので気長にお待ちください。
※投資判断は自己判断自己責任です。
ではタヌキは巣穴に戻ります。
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