NY株式市場は続落しています。
世界的な景気減速を懸念する材料が続出、この先しばらくの株価下落は短期の調整レベルで済むのか警戒する必要が出てきました。
ダウ平均は5日続落していますが、片や中国株は好調の4日続伸(まぁ人民代表大会中ですし…)
【米中貿易戦争】最期に笑うのは中国なのか?
米商務省が発表した2018年の貿易統計(通関ベース)では「赤字が8787億200万ドルと06年以来12年ぶりに過去最大」と発表されました。
対中国赤字が過去最大と発表された中で、アメリカ国内で自らの素行問題で窮地に陥っているトランプ米大統領が「今後の貿易協議で一段と強硬姿勢に傾きかねない」との警戒感が市場で広がっています。
先日の米朝首脳会談という前例もありますから、いざ交渉の土壇場で「中国への譲歩要求のハードルを上げる」ことで、アメリカ国内での『トランプ大統領個人への悪評』を吹き飛ばせるほどの成果を強要してしまう危険があるからです。
これまで『米中間でのチキンレース』(←過去記事はこちら)が続いてきましたが、ここまで関税を上げたり攻撃してみても「蓋を開けてみれば、対中貿易赤字は連続悪化」しています。
アメリカは「アメリカ第一主義のスローガン」の下での『力押し外交での経済交渉路線』ではなく、『WinWinの関係を模索』への交渉方針の転換を考える時期なのかもしれません。
この『米中貿易戦争』では中国もかなりの痛手を負っていますが、『中国は政府が我慢しろと言えば中国企業・国民は我慢しなければならないお国柄』、一方『米国は米国企業がダメージを受ければ、即政権への文句に繋がりますし、雇用解雇も容赦ないお国柄』
このチキンレースもぎりぎりまで追い詰められれば、(人権などの善悪は別として)国家による統制が強力な点から『最後に笑うのは中国』という結末になるかもしれません。
スポンサーリンク
【景気減速懸念、半端ない】次々に出てくる景気減速の兆候
2月下旬からのNY市場の上昇は、「これ以上上昇材料がない」、「とりあえず利益確定で売っとこう」との動きから、続落が続いています。
経済協力開発機構(OECD)が世界経済の成長見通しを引き下げ、警戒感からリスク回避の動きが優勢となったほか、米2月ADP雇用統計が予想を下回り(前月比+18.3万人(予想:+19.0万人、1月:+30万人←+21.3万人)、米国の12月貿易赤字が予想以上に拡大(-598億ドル(予想:-579億ドル、11月:-503憶ドル←-493億ドル)してしまいました。
また、連邦準備制度理事会(FRB)が公表した米地区連銀経済報告(ベージュブック)では景気判断が下方修正されたものの、こちらは市場想定範囲内となったため市場への影響は限定的のようですが。
欧州中央銀行(ECB)が2019年の成長やインフレ見通しを引き下げ、新たに金融機関向けの貸出条件付き長期資金供給(TLTRO)を実施することを正当化する見込みだと報じられるなど経済の長期的悪化懸念が噴出しています。
今日もお読みいただきありがとうございます。
皆様の応援が、体の弱いタヌキがブログを継続する体力・メンタルの支えになっています。
↓をクリックして応援いただければ幸いです
にほんブログ村
日本時間2019/3/7 6:00現在
NYダウ : 25,673.46 ▼0.52% ( -133.17)
NASDAQ : 7,505.92 ▼0.93% ( -70.44)
S&P500 : 2,771.45 ▼0.65% ( -18.20)
VIX恐怖指数: 15.68 ▲6.38%
為替ドル円 : 111.76
上海総合指数:3,102.10
日経平均先物CME(ドル建て):21,570.00
※投資判断は自己判断自己責任です。
コメント