NY市場は3日続伸しましたが…
ダウ平均は、ほぼ1カ月ぶりの高値で終えています。
市場開始後しばらくは、米企業業績の不透明感から、相場は下げる場面が多く、金融大手のモルガン・スタンレー(MS)▼4.41%が低調な決算を発表、一時は6%余り下げていました。
昨日のゴールドマン・サックスのようなサプライズ的な決算も発表されず、市場全体は緩慢な動きでした…
「米政府が対中関税の引き下げを検討している」との報道が市場を直撃!!
「米中貿易摩擦への懸念が後退した」と投資家心理をリスクオンに傾け、中国関連を中心に幅広い銘柄が買い漁られました。
ダウ・ジョーンズ通信が17日午後、「ムニューシン米財務長官が対中追加関税の一部もしくは全ての撤回を提案している」と報道、これが実現すれば「米中摩擦が収束し、金融市場の安定と世界景気の減速に歯止めがかかる」との期待に市場が沸きました。
この報道を受け、ダウ平均は一時260ドルを超える上昇を見せています。
中国売上比率が高い建機のキャタピラー(CAT)が▲2.19%や航空機のボーイング(BA)が▲2.00%と大幅に上昇。
中国での売り上げ減が見込まれ、年明けに『アップルショック』を引き起こしたアップル(AAPL)▲0.59%も買われました。
材料関連にも注目が集まり、化学材料のダウ・デュポン(DWDP)は▲2.96%と大幅に上昇しました。
実は誤報だった!!
後に「貿易協議の責任者である対中強硬派のライトハイザー米通商代表部(USTR)が反対している」と財務省関係者が報道内容を否定、「関税引き下げが実現するかどうかは不透明」との見方が再浮上し、買いの勢いが萎みました。
この誤報騒ぎに、「よくマイナス圏まで落ちなかった」と感心した半面、よくわからない報道に市場価格がここまで素直に振り回される現況は、『米中貿易戦争』の悪影響が「市場の流れをここまで支配しているのだ」ということを再認識させるものでした。
政府内部で検討しているのは当然の事
本来、外交・貿易に関して行き当たりばったり的な対応はありえません。
内部で色々な可能性を模索し、意見を出し合い検討しているのは当然なことです。
当然ながら、今回報道 された内容の議論は、されているのは事実だと思えます。
ただ、今回の『ムニューシン米財務長官提案』→『ライトハイザー米通商代表部の反対』報道という、ぶつ切りされた情報が時間差攻撃的な流れた事には、どこか違和感を感じさせるものでした(政府内部の検討情報を、誰がどんな精度の情報として外部に流したのでしょうか…?)。
日本時間2019/1/18 6:00現在
NYダウ : 24,370.10 ▲0.67% ( +162.94)
NASDAQ : 7,084.47 ▲0.71% ( +49.77)
S&P500 : 2,635.96 ▲0.76% ( +19.86)
VIX恐怖指数: 18.06 ▼5.15%
為替ドル円 : 109.19
上海総合指数:2,559.64 ( -10.79)
日経平均先物CME(ドル建て):20,515.00
※投資判断は自己判断自己責任です。
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