NY株式相場は大幅反発しました。
ダウ平均は前日比746.94ドル高の23,433.16ドルまで反発、昨日の下げを超えて終わりました。
上げ幅が一時的に830ドルを超える場面もあり割安感の強まりから、
- 目先の戻りを期待した買い
- 売り方の買い戻し
この反発の理由は、
- 米雇用統計が市場予想以上に改善し、過度の米景気減速懸念が後退したこと。
- パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長がバランスシートの圧縮について「変更をためらわない」と発言、金融政策の正常化を急がないと受け止められたこと。
- 米中貿易戦争のための次官級協議の日程が、1月7日~8日と決定したことにより、『米中貿易戦争』終戦への進展の期待が高まったこと。
が挙げられます。
昨日の下落騒ぎでは、主要市場のうちでは日本のみが2%以上の下落に見舞われました(米国報道との時差の問題も大きいのかもしれませんが)。まさに『日本独り負け状態』でしたね。
1.米雇用統計の改善!! 米景気はまだまだいける…か?
米国時間で朝方発表された『12月の米雇用統計』で非農業部門の雇用者数が前月比31万2000人増と市場予想(18万人増)を大幅に上回りました。
賃金上昇も加速し、米労働市場の強さを示し、当面は雇用や消費の堅調が続くとして、米景気が想定より早く減速するとの警戒感が和らぎました。
昨年12月31日に米サプライマネジメント協会(ISM)が発表した、12月の『製造業景況感指数』は市場予想以上に低下し、いよいよ米国の景気減速も意識されてきたのですが、今回の『米雇用統計』を見て米国金融市場は「まだいける」と判断したようです。
2.FRB議長、トランプ発言を後押し…か?
トランプ大統領は、「FRB助けてっ!!」といった感じの、『のび太君のようなコメント』をしていたのですが、これを受けてなのか…
歴代議長らとの討議に参加したパウエルFRB議長が、『金融政策の正常化について「必要とあれば大幅に変更することをためらわない」などと述べた』と伝わりました。
パウエル議長は最近まで「バランスシート圧縮の継続が適切」との見方を示しており、金融市場では『利上げ回数予想』、『利上げ打ち止め時期』を巡り一喜一憂していましたが、今回の発言が伝わり、『「FRBが株式市場の混乱などに柔軟に対応する」との安心感』につながったようです。
3.米中貿易戦争の進展…期待していいの?
米中が7~8日に次官級の貿易協議を実施することが明らかになり、通商交渉の進展で貿易摩擦が和らぐとの期待も強まったそうです…
中国売上高が大きい建機のキャタピラー(CAT)や航空機のボーイング(BA)など昨日大きく下げた銘柄の買い戻しが目立ちました。
米雇用統計が強かったことなどを手がかりに米長期金利が上昇(価格は下落)し、金融株にも利ざや改善を期待した買いが入ったようです。
『雇用統計の改善』から『気が大きくなったトランプ大統領』は記者団に対し「中国の状況は現在良好ではなく、米国を有利な立場に置くことになる。米国は好調に推移しているからだ」と述べたそうです。
その上で「中国と合意するだろう。中国はそれを望んでおり、そうするしかないと考える」とコメントしました。
ここで挑発してどうするんですか…(;´д`)トホホ
正直、次官級協議でどうにかできる(何かを決めて発表→市場が安心)というところまではいかないのではないかと思います。
日本時間2019/1/5 7:00現在
NYダウ : 23,433.16 ▲3.29% ( +746.94)
NASDAQ : 6,738.86 ▲4.26% ( +275.35)
S&P500 : 2,531.94 ▲3.43% ( +84.05)
VIX恐怖指数: 21.38 ▼ 15.99%
為替ドル円 : 108.53
上海総合指数:2,514.87 ( +50.51)
日経平均先物CME(ドル建て):20,120.00
※投資判断は自己判断自己責任です。
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