世界的に株価の下落が止まりません。
どうもトランプ大統領は、「株の空売りでも仕込んでいるのではないか」と思うくらいに見事な下げっぷりを見せてくれています。

とはいえ、この一連の弱気相場は、トランプ大統領一人の責任とまでは言いません…長短金利差の関係や
ブレグジット関連の混乱も影響がないとは言えませんが…

年末相場を控えて『米中貿易戦争』と『FRB』を振り返る


今春以降、米中間で貿易戦争の様相が強まりましたが、
9月までは米国株堅調に対して中国株は軟調と明暗2極化でした。
ところが、10月以降、
米国も中国に対してかけてきた経済的圧力の返り血を浴びる形で、同時株安の様相となっています。

このところの米国株の急落要因として、いくつかの要因が重なりましたが、主として『米中貿易戦争』の激化や、それに伴う米国(世界)経済・中国経済の失速懸念リスクが挙げられます。

 米国経済はこれまでの金利上昇などで住宅市場に悪影響が出てきていますが、『消費者信頼感』や『所得・雇用環境』は概ね堅調です。
米国家計の負債残高は、可処分所得や総資産残高に比べて健全水準にあり、行き過ぎた状況ではありません。

  • 米景気が失速にも過熱にもならず、緩やかな減速(ソフトランディング)ができるのか
  • FRB(連邦公開市場委員会)が2019年の利上げ回数を何回とするか
  • 利上げ打ち止めのタイミングをいつと判断するか

が今後の注目ポイントになります。


現時点では米国の名目潜在成長率は約4%(実質値2%+インフレ率2%)と推察されていますが、今後長期金利が上昇し、4%に接近するようになると、投資抑制など景気失速リスクが高まります。

しかし、FRBは2019年前半にも利上げ打ち止めに動くことを匂わせています。
この金融政策の転換が、現実になると、長期金利は低下・安定化の動きになり、「米国景気の失速リスクが低減する」と株式市場は好感するでしょう。


最大の懸案事項である『米中貿易戦争』は、米国は1月1日から2,000億ドル相当の中国輸入品に対して追加関税を10%から25%へ引き上げる予定でしたが、12月1日の米中首脳会談のなかで、3月1日までの猶予をとることが決まりました。


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果たして中国は間に合うのか


中国政府は、3月1日までの短期間で国内産業の保護・優遇政策を是正し、
トランプ政権が突き付けた条件である、市場開放などを進めなければなりません。

米国が納得できなければ追加関税が引き上げられ、中国経済は大きな打撃を受けます。中国が思い切った対応をとれるのか否かが注目されます。


今年の中国政治は、習近平指導部の政策が8月以前と9月以降で大きく変わったとの見方があります。

夏の北戴河会議で共産党長老から習近平指導部に対して、
 ①習近平に対する個人崇拝
 ②対米外交の失敗
に対して強い批判が寄せられたようです。

特に②に関しては、習近平指導部が、爪を隠して無用な摩擦を避ける政策とは真逆の『強国政策』を打ち出し、米国との関係が極めて悪化したことが主因と言われます。

本日12月19~21日に中国の来年の経済政策を検討する中央経済工作会議が開催される予定ですが、中国政府はどのような対米改善策を打ち出すのか注目されます。

 ・農産品や航空機などの輸入促進策
 ・知財権保護の強化策
 ・中国製造2025の延期

など、トランプ政権がある程度納得できる対策が打ち出されるようですと、休戦ムードが高まるでしょう。

重要な事なので繰り返しますが、世界経済・市場にとって『米中貿易戦争』の激化が最大のリスク要因です。

上述のように中国政府が対米改善策に向けた動きがを見せるのか否か、そう遠くない日にはっきりするでしょう。

動きが見えれば市場に安心感が広がり、株式市場は底入れ・反転の動きに転じると予想されます。
動きが見えなければ…泥沼の戦いになるわけです…

『米中貿易戦争』は、技術や軍事面における覇権争いの様相が
の根底にあり、『ファーウェイCFO逮捕』の事例のように、この先も両国の攻防戦が長期化し、マーケットにとっての重石が継続する可能性は否定できません。



日本時間2018/12/18 6:00現在


NYダウ  : 23,675.64  (  +82.66)

NASDAQ  :  6,783.91 (  +30.18)

S&P500    : 2,546.16 (    +0.22)
VIX恐怖指数:    25.54   ( +4.16%)

 

為替ドル円 :112.53

上海総合指数:2,576.65   ( -21.32)

 

日経平均先物大証(夜間):20,980.00

株式市場が『米中貿易戦争』に絡む悪材料への耐性力をつけ、『人間による狼狽売り』や『AIによる狼狽売り』を起こさずに済むように、人間・AIともに『慣れていく』にはもう少し時間がかかるのかもしれません。

短期投資の機関投資家・ヘッジファンドは、この状態で年越しをしたいとは思わないでしょうから、特に良い材料が出ない限り、
FOMC結果は今日発表、米中協議は1月に協議予定とのことですが…
少なくとも、年内いっぱいは株価回復は難しいかもしれませんね(かえって整理・市場休場期間のリスク回避のため売られてしまうかも…)

※投資判断は自己判断自己責任です。

 ではタヌキは巣穴に戻ります。
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